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3.11 RADWIMPSの追悼曲(全曲動画/洋次郎の言葉付)

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2016年もRADWIMPSの東日本大震災の追悼歌が公開されました。2011年3月11日の東日本大震災発生翌年の2012年3月11日から毎年3月11日にRADWIMPSは曲を公開し続けています。震災から5年が経った2016年、RADWIMPSの追悼曲も5曲目となりました。これまで公開された全曲の動画と野田洋次郎のコメントをまとめました。

 

 

RADWIMPSが3.11に公開し続ける歌 〜洋次郎の言葉を添えて〜

RADWIMPSが毎年3月11日に公開し続けている東日本大震災の追悼曲。毎年異なるテイストの曲に仕上がっていて、年月を重ねるごとに変わっていく東日本大震災への想いが綺麗に歌に込められている、日本のすべての人に聴いてもらいたい曲たちです。

2016年3月11日、震災から5年の歳月を経てRADWIMPSの5曲目の追悼曲が公開されました。震災を目の当たりにしたすべての人に届くよう、ここにまとめました。これまでの4曲とともにぜひ聴いてみてください。

また、5曲の追悼曲についての野田洋次郎のコメントも全て掲載しました。曲とともに野田洋次郎のメッセージも読んでみてください。

 

 

2012年3月11日 白日 / RADWIMPS

今日新曲が完成しました。

あれから一年経つこの日をどう迎えるかずっと考えてたらどうしてもこの曲を録りたくな­って、昨日の昼にメンバーに連絡しました。どうしてもこの日に演奏して歌いたかった。そしてついさっき完成しました。

2012年3月11日生まれ。名前は『白日』。

とても荒削りで不格好だけど、間違いなく僕たちの新たな大事な子供。この曲をYouTubeにアップします。産まれたばかりの姿を聴いてください。

映像は島田大介率いるコトリフィルムチームに撮ってもらいました。こちらも昨日の夜急遽お願いしたのにも関わらず愛のある映像を徹夜で、ついさっきまで­作ってくれました。わがままを聞いてくれました。ちょうど一年前のように。ありがとう、大ちゃん。

そしてエンジニアの菅井さんも同じく、昨日新曲を録りたいとお願いしたところ当日にも­関わらず快く承諾してくれました。そしてたった今まで最後の作業をしてくれていました。ただただ深謝。天井知らずのナイスガイ。素敵な音をありがとう。

曲が産まれてからラッド史上最短での編曲、録音、ビデオ制作、発表になりました。それらを可能にすべく尽力してくれた方々、本当にありがとうございました。

最後に、一年前の震災で亡くなったすべての命に、合掌。

洋次郎

 

 

2013年3月11日 ブリキ / RADWIMPS

新曲が完成しました。名前は『ブリキ』といいます。やっぱり自分たちにできること、したいことはこれしかないや。ぜひ聴いてください。

一年前から、どれだけのことが変わったんだろ。たくさん変わったようで、何も変わってない気がする。毎日を日々こなして、自分と世界を新しくしていくのは大事だけど、この日くらいはただただ思いだす日でもいい気がする。

狂った世界にばんざい。それでも愛すよーー。

レコーディング、撮影は去年と同じ方たちにやってもらいました。エンジニアの菅井さん、コトリフィルムのみんなどうもありがとう。

映像は今年もギリギリになっちゃった。土壇場まで一生懸命やってくれた大ちゃん、そうじろうほんとにありがとう。映像の空は今日の空。今日の夕陽。今日の青。晴れてよかった。たくさんの気持ちが、空の上に届きやすくなったかも。

最後に、二年前の震災で亡くなったすべての命に、そして今もなお被災し続けるすべての人の心に、合掌。

洋次郎

 

 

2014年3月11日 カイコ / RADWIMPS

今年も、この日に曲を発表します。タイトルは『カイコ』。この日にふさわしいのかどうかわからないけど、3年前の出来事があって産まれた曲。ぜ­ひ聞いてください。

今日であれから3年。もう3年。やっと3年。まだ3年。何かを変えられるのは、今生きている人たちだと思う。あの出来事に意味を与えられるのも。無かったことにするのも。あんな痛みをともなって蒔かれた種なら、せっかくなら、ちゃんと咲かせたいと僕は思う­。

レコーディング、映像は例年と同じく菅井正剛さん、コトリフィルムのみんなにやっても­らいました。どうもありがとう。大ちゃん、今年も徹夜させちゃったね。ほんとにありが­とう。そして映像の方でロウソクの画像で参加してくれた方たち、どうもありがとう。もうここにはいない魂に、届きますように。今年も映像の空は今日の空。どこまでも透んで通っていた。3年経ってもちゃんと空は青­いまま。
この空がずっと続きますように。

遅々として進まない国の被災者、被災地への復興支援、仮設住宅で過ごす方たちへの生活­保護対策には抗議します。今やるべきことをやってほしい。

最後に、三年前の震災で亡くなったすべての命に、今もなお被災し続けるすべての人の心に、合掌。

洋次郎

 

 

2015年3月11日 あいとわ / RADWIMPS

今年もこの日に曲を作りました。タイトルは『あいとわ』。ぜひ、聴いてください。

あれから4年が経ちました。もう二度とあの日を思い出したくない人。大切な人のことを忘れたくない人。今でも大事な人の帰りを待つ人。新しい生活に向かう人。その間を行き来する人。誰ひとり間違ってないし、自分だけが決めることのできる意志だと思う。僕はどれだけ分かろうとしても分からないし、分かった気になんてなりたくない。どれだ­け手を伸ばしてもそっちにはいけないから、せめて自分の場所からあの日の出来事、眼に­映る出来事と向き合い続けたいと思う。

映像は今日の陸前高田の空です。向かう途中大雪で心配してたけど、朝陽と共に晴れてく­れた。美しい空だった。お邪魔しました。

録音は菅井正剛さん。気持ちのこもったミックスをどうもありがとう。ストリングスのアレンジを徳澤青弦さん。時間のない中で力を発揮してくれてありがとう­。映像は今回もコトリフィルムの島田大介。寒い中、眠い中ほんとうにありがとう。大ちゃ­んがいるからいつもできます。だいすき。花で協力してくれたedenworksの篠崎恵美さん。突然だったのに素敵な花をたく­さんありがとう。ロウソクの協力をMeltcandleのチエさん、手作りのあったかいキャンドルをあ­りがとう。諸々の準備、手配、えびちゃんこと蝦名あすみさんありがとう。疲れてる中での長時間運転、タジこと田島護ほんとうにご苦労様、ありがとう。

現在でも仮設住宅で暮らす方たちは5万人を超えています。かつて住んでいた場所から移って避難生活を続ける人は合計で22万人を超えると言われ­ています。その方々の『日常』が早く戻ってきますように。

四年前の震災で亡くなった方たちに、今も被災し続ける方たちに、そして世界中で理不尽­に奪われるすべての命に、合掌。

洋次郎

 

 

2016年3月11日 春灯 / RADWIMPS

今年もこの日がやってきました。あれから5年。とても長いような気もしますが、あっという間だった気もします。中学1年生だった人は高校3年生に。1歳だった子は小学1年生に。25歳だった僕も30歳になりました。

5年という月日の間に『復興』の度合いも地域により差が開いてきています。未だに福島­第一原発の事故は収束していません。コントロールできていません。避難解除を受け、着­々と街も整備され、前に動き出した地域がたくさんあります。一方でいまだ故郷に帰れな­い人がたくさんいます。仮設住宅に暮らしながら地元に帰る日を待つ人たちがいる一方、­故郷に帰ることを諦め新しい場所での生活を始めている方もたくさんいます。震災の後遺­症で亡くなる人もいまだにいます。

原発の必要性の有無、様々なことが言われ物事は複雑に語られていきます。ただ、あの震­災と津波だけだったら、今ほど復興に差が生まれ、地元に帰ることを諦める人は少なかっ­たはずです。立ち入りさえ制限される区域は存在しなかったのです。『フクシマ』という­言葉の響きが、2011年3月11日以前のものに再びなるには、あと何年かかるのでし­ょうか。

心配すること、ただただ復興を願うことしか相変わらずできない自分なので、また曲を作­りました。『春灯』と書いて「しゅんとう」と読みます。

ぜひ聴いてください。

来年以降も曲を作るかはわかりません。当たり前にやるかもしれません。ただ3月11日­の、あの悲しみだけを切り取って一つの作品を作ることに少しずつ、違和感が生まれてき­ました。どの楽曲にも、含まれているように思うからです。逆にこの5年の間にも悲惨な­事件、事故、大きな喜び、様々ありました。そしてそれらに常に影響されながら音楽を作­っています。すべて混ざり合って「今」を生きている自分の音楽になっています。

あの大きすぎる体験を僕たちは忘れてはいけないと思います。次いつ来るかわからない大­災害の被害を、少しでも食い止めることであの日の震災の意味を変えることができます。

世の中を見回すと人災、天災問わず悲劇は次から次に起きているように思います。感情が­追いつかないほどめまぐるしい世界です。くじけそうになります。でもだから気付かされ­る人間の底力もあります。なるべくなら、光に眼を向けたいです。手を取り合って生きた­いです。

こんな世界にも、鳴る意味のある音をこれからも鳴らしていきたいです。

今年も映像はコトリフィルムのみんなに作ってもらいました。僕がレコーディングで行け­なかったので、今年はコトリスタッフ総出で臨んでもらいました。空は南相馬の空です。­毎年、毎年、本当にありがとう。帰りの運転も気をつけてね。音源も例年と同じく菅井さ­んに協力してもらいました。感謝。
そして文章と映像を送ってくれた皆さん、どうもありがとう。一つ一つ読んでいるだけで­、涙が出そうになりました。

震災で亡くなった方の魂が安らかでありますように。
今も被災し続ける方々に平穏な日々が訪れますように。
そして理不尽な力に、奪われたすべての命に、合掌。

洋次郎

 

 

RADWIMPSの追悼曲、これからも

出典:http://ink361.com/app/users/ig-21566949/photos

2016年で震災から5年目が経ち、RADWIMPSの追悼曲もこれで5曲目。これまでの5曲のRADWIMPSの追悼歌、いかがだったでしょうか。一曲ずつ聴きながら、あの日からの1年1年をどうやって過ごしてきたか考えてみるといいのでしょうか。いつまで続くかわからないRADWIMPSのこの追悼歌。来年はどんな一年に、どんな曲になるのでしょうか。

 

 

 


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