メディアに一切顔を出さず、取材にも応じないスタイルを貫いてきた人気アーティストGReeeeN。そんなGReeeeNのリーダーであるHIDEが、東日本大震災に伴う原発事故で被曝した遺体の検死歯科医師として事故直後ボランティアに参加した際の体験をメディアに初めて語りました。取材拒否を貫いたGReeeeNメンバーの初取材記事です。
メディア出演ゼロ、取材拒否のGReeeeN
![](http://bpmaker.giffy.me/userdata/user/42/42529/2/b1-1382513917.png)
出典:http://harmonic.jp.net/370
「キセキ」「愛唄」などの人気曲で知られるアーティストGReeeeNは福島県の歯科医師4人のメンバーによって構成されており、顔や本名を一切公表せず、あらゆるメディア出演・取材を拒否するスタンスを貫いてきました。
2011年3月11日に発生した東日本大震災から5年の歳月を経て、GReeeeNのリーダーであるHIDEが東日本大震災に伴って発生した福島第一原発の事故についての体験談を語りました。
GReeeeNのメンバー4人はもともと福島県の歯科医師4人組。そしてそのリーダーであるHIDE(35)は、重度被曝した遺体の検死歯科医師として事故直後ボランティア参加し、遺体検死を行っていたのです。
GReeeeNリーダーが語る原発事故の壮絶な体験と真実
2011年3月11日に発生した東日本大震災とそれに付随して発生した福島第一原発の原発事故。この原発事故で重度被曝した遺体の検視歯科医師として事故直後ボランティアで遺体検視を行ったというGReeeeNのリーダーHIDEの壮絶な体験談です。
福島で生まれたGReeeeNのメンバー4人は全員が歯科医師で、被災直後、飯館村にある市施設に置かれた遺体安置所に向かった。「原発から飛散した放射性物質のせいで近づず、ここに従事する歯科医師の数が足りないという貼紙があったので、『自分が行きます』と・・・」
遺体安置所には、放射線を浴びているため、多くの遺体が身元確認ができないまま取り残されていた。身元は歯型や歯の治療痕で確認するのが最も確実だが、歯科医師がいなかった。「1週間、2週間、3週間。おおい方で1か月以上そのままの状態となっていた。この方たちを早く家族に会わせないと必死でした」
遺体は放射性物質を洗い流したあと、歯科医師によって身元確認が行われるのだが、HIDEが目の当たりにしたのは津波のすさまじさだった。「口の中にいっぱいに土とかを飲み込んでいる状態で、『お疲れさまでした』とか『お口の中を見させて頂きます』とか、一人ひとりが大事な人間なんだと心に留めながら見させていただきました。あの時、歯科医師として少しお手伝いができたのですごく良かった」
HIDEは先月(2016年2月)、福島の被災地を訪れカメラに収めた映像を「あさチャン!」で伝えた。「時間が止まってしまったようでした。いつもなら頭の中で音楽のメロディーを探すんですが、思いつかなくなったですね。自分のなかで音楽を見失ったというか」
忘れ去られたように人の行き来がまったくない中で、被災地はひっそりと6年目の春を迎えている。
(以下転載 出典:http://www.j-cast.com/tv/2016/03/04260344.html)
遺体の放射能カウントを計測し、遺体を高圧洗浄機で除染する。CPMが100を切ると、やっと「遺体」として検死し、家族の元に帰せる状態になるそうです。
口の中は飲み込んだ泥、土だらけで、それを取り出すところから歯の検視が始まるそうです。
この体験についてGReeeeNのHIDEは
「ものすごい衝撃だった。音楽の意味を見失った。音楽、、、必要なんだろうか」
「家族の方々が、遺体を引き取りに来られていた。放射能が、どうのこうのなんて、
言ってられなかった。」
とコメントを残しています。
GReeeeNが語った真実
![](http://www.takeshobo.co.jp/sp/311_iwate/img/photo/04.jpg)
出典:http://www.takeshobo.co.jp/sp/311_iwate/
GReeeeNは、薄れゆく震災の記憶を留めようと、そして被災者が求めても情報が容易に公開されなかった状況を打破するため、自分たちがグループ結成以来12年間守ってきた、ルールを破り取材に応じました。まさに非常事態とも言うべきであった東日本大震災を経て、日本はこれまでの常識やルールをゼロベースで見直し、革新的な一手を打つことが必要なのではないでしょうか。GReeeeNが今回そうしたように。